「打突時、下半身を先に」?

 

審査や試合で相手の出鼻を狙っている方が多く見られる。

審査では、特に出鼻が有効で皆さんこれをマスターしようと一生懸命稽古されていると思います。

しかし、剣道を趣味としてやっている我々には、腰の入った出鼻を打つことは至難の業です。

ここで何故、腰が入らないのか、考えて見ましょう。

相手が来た瞬間に打つのは、相当のスピードで打たないと遅れてしまいます。

相手が来たのを目が察知し脳に伝えて脳から指令が出て次に筋肉が動き始めて

打突の動作となるわけですが。

書いてしまえば簡単なこの動作が運動神経というもので、長けている人もいれば鈍い人もいる。

そして、年齢とともに鈍くなるようです。

しかしこの運動神経が速い人でも、相手の出たのを見て打突すれば手打ちになってしまい、

試合では旗が上がるが審査では通用しない。

気剣体一致の技では無いと見られてしまうのです。ならどうすれば良いんだ?

答えは、下半身が遅れる分を先に動かしてやれば良いんです。

それじゃ出鼻にならないじゃないかという方もいるかもしれません。

でもそれでいいのです。

元来相手が出てきたところを、打つということはその時にはすでに打突の

機会を失っているのです。手先で宛てることは出来ますが腰がともなっていない

中途半端な打突でしかありません。

打突するときは、重心が前にあるほうが瞬間的な打突には有利です。だから年齢の若い

高校生や大学生は足幅を前後に大きく取り左足より重心を前にします。そうすることにより

瞬間の打突は速くなるからです。

しかし審査などに挑戦しようとすれば、高段者の打突はまず出来ないでしょう。

ここで若い方が、あんなに打突出来たのに何故、合格しないのだろうと不思議に思うところです。

強い方がそのからくりに気が付くとすぐに合格してしまいますが、それに気が付かないと

まだ稽古が足りないのだと稽古と審査を延々と繰り返すことになります。

稽古は確かに必要ですが、そのからくりをわかっているのとそうでないのとでは結果に

雲泥の差が出てきます。

出鼻を捉えるという話がとんでもない方向にそれてしまいましたが、下半身を先に

動かしてやればこの出鼻と高段者の打突が可能になるのです。

そんなうまい話があるかとお思いでしょうが、これが先ほどからの「からくり」を解く方法なのです。

からくりの答えを書きます。

まず、相手と対峙しお互い気が充実したときに、下半身(右足)を相手に向かって

ゆっくりスタートさせます。

このときはまだ左手は動かしません。上半身は構えたときのままです。

相手は近づいた相手を見てあわてて打突に行ったり防御の形になります。

その瞬間に一拍子で打ち込みます。見事な出鼻技となります。

もちろん下半身が先に動いているので腰の入った見事な打突になります。

審査でこれが出ると、審査員は「良い攻めから出鼻を捉えたなあ。」となります。

こうやって書いてしまうと簡単なんですが、これがなかなか難しいようです。

昔からの自分の剣道から脱却できない方が多くなかなか難しいです。

これを読んでくださった方の中には、鼻であしらっている方もいるかも知れません。

自分の剣道に取り入れてみようと思う方があるかも知れません。

ただ、この剣道は下半身の攻めと一拍子の打ちがセットになっています。自分の剣道に

良いとこだけ取り入れてみようと思うと、うまく行かないかも知れません。

でも私は今、この剣道が究極の剣道だと思っています。又、変るかも知れませんが

その時は、その時です。

私が七段に合格した時は合格率22パーセントでした。現在の合格率で、私が7段に挑戦しても

取れるという自信は有りません。

この剣道を体験してみたいという方は、メールください。

naka-y-0118@mx1.ttcn.ne.jp

詳しい稽古場と時間をお知らせします。

ただ冷やかしは、ご遠慮願います。現在の剣道に迷われていて何とかしたい方のみに限らせてもらいます。

一応「癒しの剣道」と銘打ってますので。

 

 

 

 

 

 

 

 

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